40代や50代になると、洗濯物を干す、棚から物を取る、エプロンを結ぶといった日常動作の中で肩に痛みを感じたり、夜冷えると肩が痛くなったり、といった症状が出現することがよくあります。
肩の痛みと可動域(動かせる範囲)が制限される症状を伴うものを総称して、50歳ごろに好発するのでいわゆる「五十肩」と呼んでいます。
原因がはっきりした疾患を除いて、通称「四十肩」「五十肩」と呼ばれる関節軟骨や靭帯などの老化による症状は「肩関節周囲炎」と診断されます。
典型的な症状として、痛みのために肩が動かせなくなるので、肩周囲の皮膚、筋肉、靭帯への血流が減少して肩関節が固まっていきます。
進行期、凍結期、解凍期という時期を経て数カ月で治癒に向かいます。
その期間はさまざまで、糖尿病の方や、以前にも同様の症状を繰り返し発症した方などは治癒に時間がかかります。
そして、最終的に肩の可動域が制限されてしまい、痛みのために日常生活で障害が残ってしまったというケースがあります。