
※「シーバー病」と「セーバー病」は同じです。以下、「シーバー病」で統一します。
この記事では、一般的に知られているシーバー病の症状や原因、治療法、予防策を網羅的に解説したあと、足の専門医である足病医がどう考えているのか、最後に当院で行う治療まで詳しく解説します。
シーバー病は正しい知識と対処を行えば予後は良い疾患で、早期の改善が期待できます。当院での平均通院回数は3回(期間で1ヶ月)です。
ですが残念ながら、多くの治療院や病院では誤った治療により1~数年を要しています。
踵の痛みでお困りのお子様や、スポーツをされるお子様をお持ちの父兄はぜひご確認下さい。
シーバー病とは何か
シーバー病(Sever's disease)は、主に成長期の子供に見られる踵(かかと)の痛みを引き起こす疾患で、医学的には踵骨の骨端症(calcaneal apophysitis)とされています。
この病気は踵の成長板が炎症を起こし、痛みを伴う状態です。特に、スポーツや運動を頻繁に行う子供に多く見られ、オスグッド病などに代表されるスポーツ障害の一つです[2][5][14]。
症状
シーバー病の主な症状は踵の痛みであり、以下のようなものがあります。
- 踵の後方や側面に痛みや圧痛がある
- 運動後に痛みが悪化し、安静にすると痛みが軽減する
- 足をつま先立ちにして歩くことが多くなる(跛行)
- 踵の腫れや赤みが見られることもある[1][2][4][11]。
一般的に考えられている原因
シーバー病は、アキレス腱が踵の成長板に持続的な引っ張り力を加えることによって引き起こされます。
成長期の子供は骨が急速に成長するため、筋肉や腱がそれに追いつかず、結果的に踵の骨を作る成長板に過度のストレスがかかります。このストレスが炎症を引き起こし、痛みを生じさせるのです[2][3][5][10]。
一般的に知られるリスク要因
スポーツ障害は基本的に「負荷>回復速度」を続けたときに発症します。そのためリスク因子は「負荷>回復速度」となるもの全てです。
主な要因は以下になります。
- 高強度のスポーツ(ランニング、バスケットボール、体操など)に参加している子供
- 運動不足の子供でも発症することがある
- 不適切な靴やサポートのない靴を履いている場合[2][5][9]。
一般的な治療法
シーバー病の治療は主に保存的な方法が取られます。具体的には以下のような方法があります。
- 安静:痛みを引き起こす活動を一時的に中止し、踵を休ませることが最も重要です。
- アイシング:炎症を抑えるために、踵に氷や冷却パックを当てることが推奨されます。
- ストレッチ:特に足底腱膜やふくらはぎの筋肉を柔軟に保つためのストレッチが効果的です。
- 物理療法:理学療法士による治療や運動療法が有効です。
- インソールやサポーター:かかとの負担を軽減するために、クッション性のあるインソールやヒールカップを使用することが推奨されます[1][2][5][11]。
一般的な予防策
シーバー病を予防するためには、以下のポイントに注意することが重要です。
- 運動前後の十分なストレッチ
- 適切な靴を選ぶこと(特にサポートがしっかりした靴)
- 運動の強度を段階的に上げること
- 体重管理(特に過体重の場合)[2][5][19]。
ストレッチはゆっくりとじわじわ伸ばす静的ストレッチではなく、軽く体を動かして血流を増やす動的ストレッチがオススメです。
一般的な情報のまとめ
ここまで、一般的によく説明されている内容でしたがいかがでしょうか? これで良くなりましたか?
ほとんどの方は、この内容で改善しなかった、または再発したからこのページを読まれているのだと思います。
シーバー病は放置すると完治まで時間がかかることも多いため、早期の対処が大切です。
かといって、安易にYouTubeなどの情報を参考にすることはオススメできません。自己のプロモーションやマーケティングの一環で、根拠のない適当なセルフケアを提供している施術家があまりに多すぎます。
ではここから、海外の足専門医「足病医」から教わった、日本の医師も知らない事実をお伝えします。
- シーバー病の本当の原因は足首の歪み
- 足首の歪みを矯正できる靴とインソールが必要
シーバー病の真実を知って下さい。
シーバー病の本当の原因は足首の歪み
足に痛みのある人の約80%は、足首のアライメント不良(足首の歪み)があります。この歪みにより、正常な人と比較して踵への負担が増すことがシーバー病発症の最大の原因です。特に扁平足などの歪みがあると発症リスクが高くなることが分かっています。
ここから、足首の歪みによりシーバー病が発症するメカニズムを解説します。
足首には「距骨(きょこつ)」という骨が存在します。また、踵の骨を「踵骨(しょうこつ)」と言います。
足部と下腿部の繋ぎ目、足関節にある距骨は、筋肉と一切繋がっていません。そのため可動域は大きいものの安定性に欠けています。
下腿部は体重を受け、踵骨は床からの反力を受けますが、軸の位置(2本の赤線)がズレているので、不安定な距骨には内側に倒れ込む力が加わり続けることになります。
距骨と踵骨が過剰に内側に歪む(オーバープロネーション)と、踵の内側と外側の距離が変わり、アキレス腱による成長板への負荷が特に内側で急激に大きくなります。
また、扁平足を作るので足底腱膜が引っ張られて緊張し、アキレス腱への負荷は更に高くなります。
結果、過剰な負荷がアキレス腱付着部にかかり続けることでシーバー病を発症します。
- 距骨・踵骨が内側へ歪む(オーバープロネーション)
- アキレス腱付着部で内側の負荷が高くなる
- 扁平足を作り、足底腱膜の張力が高くなる
- アキレス腱付着部に強い負荷がかかりシーバー病へ
これがシーバー病を発症する最も重要なメカニズムです。
何も対策を取らない場合、他の足トラブルも生じます。力が加わり続ければ、オスグッド・シュラッター病や足底腱膜炎、シンスプリント、腸脛靭帯炎、膝蓋腱炎などで痛みを出すようになります。
このメカニズムを無視した治療が上手く行かないのは当然であり、例え手術をしても再発することになります。
足首の歪みを矯正できる靴とインソールが必要
ではシーバー病を予防・改善するにはどうすれば良いのでしょうか?
サポーターやテーピング、電気治療、整体、痛み止め、手術は全て対症療法なので一時的な改善しか見込めません。できるだけ根本的な原因を改善したいので、当然ながら足首の歪みを矯正することになります。
このとき有効なのが、踵が安定する足に良い靴を履き、足首を矯正できる医療用インソール(オーソティクス)を入れることです。

足に良い靴の3条件
歩行を変えることも有効ですが、改善まで時間がかかります。正しい歩行が無意識でできるようになるまでは根気が必要だからです。
靴とインソールの併用であればその場で変化が感じられ、努力は不要です。慣れてくると靴を履いていなくとも足首が安定します。
靴とインソールはお互いに機能性を補完する関係なので、どちらか一方だけでは不十分です。最初は少しお金もかかりますが、整体に通い続けたり歩行指導を受けたり、手術を受けるよりも、コスト面も結果も良いと考えています。
人によっては、たった一度来院頂くだけでその場で痛みが消失します。
シーバー病の本当の原因は見逃されています。整形外科に行っても改善しなかった足の痛みが、当院で回復したという例は沢山あります。
だからこれを読んでいるあなたはぜひ安心して下さい。
なかなか良くならないシーバー病でも、まだまだ解決の可能性は存在します。
当院でも、足に良い靴をスポーツ別や年代別、足のサイズ別にご紹介しています。足に関しては絶対の自信がございますのでご相談下さい。
最後に

さとう接骨院
院長:佐藤幸博
仙台市泉区の整体 さとう接骨院は、痛みへの施術だけでなく再発予防まで、お客様一人ひとりの健康を大切にオーダーメイドで対応しています。
施術・メンタルヘルス・運動・栄養・睡眠の5本柱で、根本的な解決策を。お体の悩みやご相談はいつでもご予約・お問い合わせからどうぞ。
参考リンク:
[1] https://yui-yamabe-seikei.or.jp/medical/%E8%B8%B5%E9%AA%A8%E9%AA%A8%E7%AB%AF%E7%97%87%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E7%97%85/
[2] https://www.childrenshospital.org/conditions/severs-disease
[3] https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/severs-disease/
[4] https://www.yuuki29.com/health_care_column10.html
[5] https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/21176-severs-disease-calcaneal-apophysitis
[6] https://www.zamst-online.jp/brand/insole/47468/?srsltid=AfmBOopZjIAtOoYREMwIqSfWI5Cz3I4S5wu-TWN3Ik1_SiIESw1-8-rX
[7] https://www.daenkaramaru.com/case/si-ba-byou/
[8] https://www.kukai-seitai.jp/14791197747688
[9] https://kidshealth.org/en/parents/severs-disease.html
[10] https://www.nationwidechildrens.org/conditions/severs-disease
[11] https://suzuran-758.com/seversdisease/
[12] https://kaiseihp.jp/news/24498/
[13] https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8445662/
[14] https://pediatricfootankle.com/foot-conditions/severs-disease/
[15] https://ishigami-seikei-cl.com/%E7%96%BE%E6%82%A3%E5%88%A5%E8%AA%AC%E6%98%8E/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E7%97%85/
[16] https://www.betterhealth.vic.gov.au/health/conditionsandtreatments/severs-disease
[17] https://rehasaku.net/magazine/ankle/sieberdisease-healquickly/
[18] https://www.ortho.wustl.edu/content/Patient-Care/3189/Services/Pediatric-and-Adolescent-Orthopedic-Surgery/Overview/Knee-Education-Overview/Severs-Disease.aspx
[19] https://medicaldoc.jp/cyclopedia/disease/d_orthopedics/di0518/
[20] https://kariya-nerve-hari.jp/leg2/
[21] https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/apophysitis_of_the_calcaneus/
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店舗名
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