
「同年代のお子さんと比べて、うちの子はO脚がひどいので気になって…」足の痛みを専門的に見ていると、こんな相談を頂くことがあります。
ほとんどの場合は成長とともに自然に改善します。そのため経過を見ていただければ問題ないのですが、4,5歳になってもO脚の場合はもっと早く改善させる必要があります。
そこでこの記事では、子供のO脚(内反膝)・X脚(外反膝)について一般的な解説をしたあとに、経過観察や下肢装具とは違う、靴と医療用インソールを使った足病学的な方法での改善方法をご紹介します。
O脚の定義と特徴
内反膝、一般的にはO脚と呼ばれる状態は、膝が内側に曲がり、足の間に隙間ができる状態を指します。
特に乳幼児期には生理的O脚が見られることが多く、これは成長過程において自然に改善されることが一般的です。
通常、子供は歩き始める1歳から2歳の間にO脚が強くなり、その後、成長と共に徐々に矯正されていきます。矯正の過程で一時的にX脚になることもありますが、多くの場合5歳から7歳頃には成人と同程度の脚の形状に戻るとされています。
一般的に考えられているO脚の原因
一般的にO脚の原因にはいくつもの要因が考えられ、決定打に欠けています。また、以下のような病気が関連していることがあります。
病気が関係していないのか、まずは足に詳しい整形外科や小児科で検査を受けることをおすすめします。
- くる病:ビタミンD不足による成長軟骨の障害で内反膝を引き起こすことがあります。
- ブラント病(Blount病):脛骨の成長障害によって内反膝が進行する病気で、特に片側の内反膝が見られる場合は注意が必要です。
一般的なO脚の診断と治療法
O脚の診断は、通常、整形外科医による身体検査と、必要に応じてX線検査を通じて行われます。
特に、片側の内反膝が持続する場合や、成長に伴って改善しない場合は、専門医の診察が推奨されます。
治療方法としては、以下のようなアプローチが取られています。
- 経過観察:多くのO脚は自然に改善するため、特に問題がない場合は経過観察が選択されます。
- 装具療法:O脚が重度である場合や、成長に影響を及ぼす可能性がある場合には、短下肢装具を使用することがあります。この装具は、膝から足までをサポートし、正しい脚の成長を促します。
注意が必要なケース
O脚が2歳を過ぎても改善しない場合や、片側の内反膝が見られる場合は、くる病やブラント病などの病気が疑われるため、早期に整形外科専門医に相談することが重要です。
さとう接骨院が考える子供のO脚の原因と改善方法
ここまで一般的な解説をしてきました。ここでは当院の考える、病気を除いた子供のO脚の原因と改善方法をご紹介します。
さとう接骨院が考えるO脚の原因
子供のO脚の原因は、主に次の3つだと考えています。すべて正常な骨の成長に必須の要素です。
- ビタミンD不足
- 日光浴の不足
- 運動不足
順天堂大学医学部の調査で、1歳半から2歳ごろの赤ちゃんのO脚にはビタミンD不足が関係すること(血液検査が正常値でも)や、積極的に日光浴をしたり食事からビタミンDを摂取することが大切であることが判明しています。
当院の経験では、O脚のお子さんは他のお子さんに比べて外で遊んだ経験や歩行時間が少ないようです。ビタミンDの活用には日光が必須ですので、ここからも日光浴が必要であることがわかります。
また、子供の足はもともと内反傾向にありますが、歩くことで地面や床からの刺激(床反力といいます)を受けて骨が正しく成長していきます。歩かなければ曲がったまま成長が遅れます。
お子さんが数人いて外出時に急いでいるときなどは、思わず抱っこやおんぶをしてしまいがちではないでしょうか? エルゴやベビーカーに頼りすぎていませんか?
こういった原因の積み重ねで、O脚のまま、またはO脚が進行すると考えています。
参考リンク:「生理的O脚」と呼ばれている状態とビタミンD欠乏との関連
さとう接骨院が考えるO脚の改善方法
子供のO脚の原因は、外遊びの時間が少なくビタミンDが不足し、地面から膝への刺激が少ないことでした。
では今日から歩かせようとなるわけですが、O脚が高度なお子さんは歩きにくさを自覚しています。そのため積極的に歩いてくれません。外遊びも嫌がります。
なので、まずは歩きやすい環境をこちらで用意する必要があります。
そこで有効なのが、安定性の高い靴と医療用インソール(オーソティクス)です。この2つを変えるだけで、歩行には明らかな変化が出ます。
子供が自分から歩きたくなる、遊びに行きたくなる状態にしてあげれば、あとは外で沢山遊んでいただければ速やかに改善します。
靴選びはこちらで指定する必要があるのでご相談下さい。もちろん市販品で、高価なオーダーメイドは必要ありません。
まとめ
子供のO脚(内反膝)は、成長過程において一般的に見られる現象ですが、持続的なO脚や片側の変形には注意が必要です。
適切な診断と治療を受けることで、将来的な問題を未然に防ぐことが可能です。お子様の脚の形状に不安がある場合は、足病学の知見がある専門医に相談することをお勧めします。
最後に

さとう接骨院
院長:佐藤幸博
仙台市泉区の整体 さとう接骨院は、痛みへの施術だけでなく再発予防まで、お客様一人ひとりの健康を大切にオーダーメイドで対応しています。
施術・メンタルヘルス・運動・栄養・睡眠の5本柱で、根本的な解決策を。お体の悩みやご相談はいつでもご予約・お問い合わせからどうぞ。
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店舗情報
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店舗名
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代表
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