《腰痛》正しい整形外科・整骨院・整体院の選び方｜さとう接骨院

整形外科が得意なのは、骨に関する事

整形外科はレントゲンやMRIなどの画像機器を駆使して診断を行います。

レントゲンを撮ると骨の状態がよく分かりますし、MRIはレントゲンでは写らない椎間板などを多角的に撮影して、治療せず放置することが危険な病気がないか確認することができます。

これにより、腰痛全体の15％を占める『特異的腰痛』『内臓疾患やガンなど』危険な腰痛を治療できます。

つまり、整形外科は骨に異常が疑われる症状の診断に優れており、症状に合わせて処置を行います。骨折などであれば、その後のリハビリなども行っています。

接骨院での検査で骨の異常やその他対応すべきでない疾患が疑われる場合には、検査のために整形外科を紹介されることが一般的です。当院でもそのようにしています。

整形外科が苦手なのは、筋肉や靭帯に関すること

骨はレントゲンでしっかりと映りますが、筋肉や軟骨、靭帯は直接画像に映りません。

あくまでも、映っている画像で判断するので原因が筋肉のコリや緊張である場合には、「異常はみられない」という診断結果になることが良くあります。これがいわゆる『非特異的腰痛』です。腰痛全体の85％を占めると言われます。

整形外科医は、ケガや事故などで負傷した腰椎そのものを治す急性の外科的手術の専門家です。しかし必ずしも症状が出てから3ヶ月を過ぎるような慢性痛の専門家ではありません。

慢性腰痛の8割は筋肉のコリに関わりがあるとも言われていますし、保険診療の都合上じっくり調べる必要のある薬物療法、ましてや心理社会的な評価や治療は教わってもいないし、超面倒なため得意ではないのです。

参考：｢整形外科に行っても慢性腰痛は治らない｣痛みの専門医が断言する"これだけの理由"

痛みがあるのに「異常がみられない」という事は患者さんからすると納得できるわけがありません。そのため整形外科以外を探す事になります。

保険が適用されるのは、怪我や事故など急性の症状のみ

柔道整復師（接骨院の先生）が健康保険の適用で施術をして良い範囲は厚生労働省によって定められています。

“保険適用”の接骨院（整骨院）では、事故や怪我などの急性の症状への治療はできますが、慢性的な症状（腰痛だけでなく、肩こり、膝の痛みなど）の治療は行えません。

“保険適用”の接骨院（整骨院）が苦手なこと

軽い症状以外は「苦手」という事になってしまいます。

骨折など骨が原因の場合や危険な病気が無いか確認するためには、レントゲンなどの画像診断が必要なので整形外科に行った方が良いですし、慢性的な症状の治療が行えないとなると、自ずと「筋肉系の軽い症状」という事になってしまいます。

施術内容は、電気マッサージと湿布の処方が主になるので腕の差は関係ありません。

3ヶ月以上続く重度の慢性的な症状を抱えている方が、“保険適用”の接骨院にずっと通って改善しないという事が良くあります。そもそも違法性が疑われる内容ですし、時間もお金ももったいないです。

整形外科、“保険適用”の接骨院（整骨院）、この2つに通って治らなかった方の最後の砦になるのが、“自費”の治療院です

繰り返すギックリ腰、椎間板ヘルニア、五十肩、変形性膝関節症など、慢性的な痛みがある場合は“自費”の治療院も選択肢に入れましょう。

保険診療ではできない検査やカウンセリングによって問題を特定し、施術を行っていきます。

“自費”の治療院は腕の差が院によってバラバラです。腕が良いところと悪いところで、雲泥の差があります。

治療方法も様々です。

最近流行なのか筋膜リリースを行う整体院もあれば、骨盤矯正を全面に押し出す整骨院もありますし、カイロプラクティックであると主張する整骨院もありますし、お体に触れない気功もあります。

治療費の相場は地域差がありますが、当院のある仙台市では5,000円〜20,000円ほどでしょうか。1回あたりの通院費用が相対的に高いので選ばれるのは最後になります。

1回当たりの費用が高くても、腕が確かな治療院に通うことができれば、完治までの費用は安くなります。

避けた方が良い“自費”の治療院の特徴

こういうところは信頼できると一概にいうのは難しいのですが、避けた方が良い自費の治療院の特徴はあります。

避けた方が良い“自費”の治療院の特徴

1.痛みが骨盤の歪みが原因であると主張している

2.時間で料金を決めている

3.保険と自費を併用している接骨院

痛みが骨盤の歪みが原因であると主張している

多くの整骨院で骨盤矯正なるものが行われています。

世間的に色々と誤解があるようですが、骨盤自体は歪みません。歪んだら脱臼ですし、歩行なんて絶対できません。

歪みはあると仰る先生は、体全体の姿勢など筋力バランスの悪さを指摘しているのでしょう。この場合は筋肉のコリ、体の使い方の非対称性などが主な問題になります。

原因を正確に捉えられていないので根本的な解決には至らないでしょう。

そもそも、骨盤を作る骨の形自体が元から左右非対称であることが分かっています。なので歪んでいるのかどうかは誰にもわかりません。

時間で料金を決めている

時間で料金を設定するのはリラクゼーションです。治療ではありません。

適度な刺激は気持ちの良いものですし、軽い疲れの改善には有効でしょう。ですが治療院に求められるのは結果です。

例えば手術で10分あたり〇〇円という話はきいたことがありません。

保険と自費を併用している接骨院

“保険適用”と“自費”をどちらもやっている接骨院で腕が良いという話を聞いたことがありません。

重度の慢性的な痛みを抱えている患者様への施術と、軽い症状の患者さんに電気マッサージをするのは、全く別の行為です。

日頃から多くの症状をみて施術を行うからこそ、技術も高まります。”保険適用”の患者さんがほとんどのなか、たまに行う“自費”施術の質が高いとは考えらません。